ニキビは女性にとって大きな悩みであり生活の質に大きく影響を与えるものです。化粧にはスキンケアとメイクアップの両面がありますが、ニキビ肌においてはスキンケアとは治療補助と予防に働きかけるものであり、メイクアップは生活の質の向上に役立つものになります。ただし、方法次第ではどちらも悪化要因につながりかねないのです。スキンケアに関してはクレンジングの使用量が少なく洗顔料の泡立てが不足したままのお肌のこすり洗いは、機械的な摩擦が加わることになります。
クレンジングの使用量は、皮膚にしわができずに手がスムーズにすべるくらい多めに使用することが大切です。また、洗浄料は使用量の多さよりも、泡立てがポイントとなるため、しっかりと泡立てたものを薄くのばしていくことで洗浄効果も高まり、摩擦軽減にもつながります。一方、ニキビ肌のメイクアップでは化粧行動が治療の妨げになることもあるため、治療効果を妨げずに、生活の質の向上を目的とするメイク法が必要となるのです。皮疹部の赤みが気になるあまり、リキッドタイプのファンデーションやコンシーラーを使用したカバーメイクをしがちですが、これらは刺激をあたえ、毛穴をふさぎ、コメド形成につながる可能性があります。
しかしながら、パウダーファンデーションでは赤みをかくすことは難しいので、アイメイク等のポイントメイクを活用するのです。美容皮膚科では治療と同時にこのような化粧指導も行ってくれるところもあるので、1人で悩んであれこれやらずに、悪化する前に相談に行くことが大事になります。